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用意しておいた資料と映像を持って下の階のロビーへ降りていく。
常に人が行き交うロビーには営業部の岩山部長と西くんがいた。
私、実は西くんと同期でなんどかお仕事一緒にしました。
「遅くなってしまって・・・。すみません。」
資料でいっぱいになった両手と頭を下げる。
岩山部長は人当たりの良さそうな笑顔で優を見つめて気にしないでね、と話した。
「紫波ちゃん、おれらも今来た所。」
ひょいと私の荷物を優しく奪い、両手に掲げる。
「あ、西くん・・・。」
持つから大丈夫、と言わせないようにさっと車へ向かった。西くんはいつも優しいです。
岩山部長は車のキーを指で回しながら既に玄関へと向かっていた。
部長は西くんに車のキーを渡すと後部座席に乗り込んだ。
私はわざとハイヒールをならしながら小走りで車の助手席へ乗り込む。
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