~第二話~

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「できなかった訳ね。」 コクンと、薫が小さくうなずく。 二人が話をしている間にもカタンッ、カタンッ、音が途切れることはない。 ちなみに、薫がいま練習しているのは一番基本の技、その名も『ノーマル』だ。 親指の上を回す有名なヤツだ。 「だあぁ~。できない…。」 「う~ん…。惜しいんだけどねぇ~。」 「そう!惜しいんだよ!!だからコツを教えて。」 「うわっ!上目使いとかずるいよ、くぅ!こんな可愛く言われたら断れないし!!」 「今日の私は本気だかんね!」 (くぅの上目使いとか滅多に見れないぞ。ちょっとラッキー!) こんなことを考える葵は、笑顔をこぼしながら教える体勢に入った。
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