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それと同時にドガッ!!という鈍い音も響いた。
「いったぁ~!!」
薫が膝あたりを押さえながらピョンピョン跳ねる。
片足で跳ねる。
「机にぶつけた~!感動の場面で!最悪だわ!」
薫の叫びを葵は耳を塞いで回避する。
「まぁ、まぁ。これで完全にマスターしたね。」
「そう!もう完璧のはず!ありがとうね、葵。」
葵は少し顔を下に向けた。
少しだけ赤くなった顔を隠すためだろう。
気を取り直してから、葵は提案した。
「よし。じゃあ、帰ろうか。今から迎えに来させるから待ってて。」
「そうだ。この子お嬢様だった。あれ?いつも迎えには来てもらわないじゃん。なんで今日だけ?」
「今日は、もう遅いから。」
葵は、ぐっ!っと親指を突き出す。
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