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「ちょっと、あおい~。少しは「だいじょうぶ?」とか優しい言葉をかけようとか思わないわけ?!」
「ちょ、まって。腹痛い。」
「ガーン。笑いすぎで!?そんなにおもしろくないでしょ!!」
「ごめん、ごめん。コホンッ…。くぅ、だいじょうぶ?」
「さすがお嬢様。「だいじょうぶ?」のとこが、めっちゃ上品だった…。って、完全に演技じゃんかぁ~!」
「あれっ!?カンペキじゃなかった?」
「いやっ、カンペキだったけど…。もっと、なんかこう、心を込めるというかさぁ~…。」
薫が、くねくねと何かを表現しようと頑張る。
阿修羅像がゆっくり動いたら、こんな感じだろうなぁ。なんて考えている葵は、一度だけ深呼吸をしてから、
「よしっ、帰るよ。」
笑顔で言って、先に歩き始めた。
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