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ある作家と少女
全て彼女は、話した。
彼女の気持ちを考えたら訊くべきでは、なかった。
それを、彼女の気持ちよりも作家としての人生を取ってしまった。
そっと、服をみると真っ赤に染まってみえる。
ふと、顔を上げると彼女はただ椅子に座っていた。
「おなか空いただろ?」
この沈黙の間に堪えられなかった。
「うん……」
まだ、夕方。
赤色の夕陽が明るくかがやいている。
スープを温めて持っていくと
「あったかい……」
そうとだけ言って黙々と食べていた。
その日は、彼女は帰っていった。
ついていこうか?
そういっても、一人で帰っていった。
さぁ、仕事を始めようと立ち上がった。
そんなときだった。
ガタン、扉が開いて誰かが入ってきた。
「なんだい?」
驚いて私は言った。
「ねぇねぇ、あの子は何を話したの?教えてくれる?」
小さな着飾った子が言った。
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