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「俺世界征服するわ」
「うん、わかった」
「……ああ。それでだ。アレはいつできそうだ?」
「完成度は七割弱ってところ。間に合わなくてごめんね」
「謝るなよ。無理言ってるのは俺だ」
少年はテーブルの上の二丁の拳銃を見た。それは両方ともアキラがジャンクから作り上げたものだ。
感謝の意を込めながらその二丁の拳銃を懐に仕舞った。
少年は外へと続く扉を開ける。ギギギと嫌な音がした。
「行ってくる」
「精霊の村に行くの?」
そこで初めて、少女は作業を止めて少年を見た。
「ああ……」
「先日起きた事件でしょ?」
「…………」
「救ってあげてね」
「俺は救わない。選択肢を与えに行くだけだ」
少年は外界に身を乗り出した。
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