終わりの始まり

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――世界は一度滅びた。 温暖化による海水面上昇により人の住める陸地が激減した。 必然的に領土の奪い合いが勃発。争いは苛烈を極めた。 第三次世界大戦。 世界中、どの国も例外なく参戦した。そうする以外に生き残る道がなかったからだ。 それが例え破滅に向かっているとしても。 人類の半分が死してなお、争いは続いた。唯一の救いは核が使用されていないことだが、実質何の救いにもなっていない。 人々の戦いに終止符を打ったのは、皮肉にも自然災害だった。 地球規模の未曽有の大地震。 神の怒りを体現するかのような大天災の結果、ユーラシア大陸の中央がテーブル状に盛り上がり、その他の地は例外なく海に沈没した。 人々の行いに対する神の天罰。そう思うのも不思議はなかった。 生き残った人々は停戦を結び、つかの間の平和が約束された。 世界全人工一億人。 人類は百分の一しか生き残ることができなかった。 唯一の大陸は中央大陸と名付けられ、中心部に大都が築かれた。さらに中都、小都と蜘蛛の巣でも張り巡らすように続いた。。 そして話し合いの結果、大陸は三分された。
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