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「赤は心読みやすすぎ」 ニコニコしながら白は言う。 「読みにくい心とかあるのか?」 素直に俺は疑問をぶつける。 心が読める相手に嘘は通用しないからな。 「ある。 俺は完全なサイコメトラーではない。 だから俺の場合能力に制限があるんだ」 淡々と白は言う。 制限された能力者……か。 何かややこしいな。 「まぁ、極端な言い方をすると能力者は万能ではないってワケよ」 きょとんとしている俺に対し、白は補足する。 万能ではない……か。 確かにそうだよな。 能力が万能だったら俺の能力でもきっと蒼だって助けれたかもしれないし……。 「さて前置きが長くなったけど、本題に移りましょうか?」 暗い顔をしている俺に気をつかってか赤は話を切り替える。 「やだ」 話を切り出す前に拒否する白。 何かさっきと態度が違うような……。 「はぁ?」 即、拒否した白に俺は納得がいかない。 「俺がタダで情報教えると思う?」 腕組みをし、白は横目で俺達を見る。 やっぱり性格変わった……よな。 「やっぱりね」 わかっていたかのように赤はため息をついた。 「コイツ、性格悪くないか?」 俺は白を指差した。 「仕方ないわよ。 『金の猛者』だから。 ってかこっちがホントの白よ」 うんうんと頷きながら赤は言う。 「金は天下のまわりものだからな」 そう言って白はブイサインをした。 「……ぴったりな言葉よね」 嫌味たっぷりに赤はつっこむ。 何なんだ、コイツらの関係は。 「てか、今回の件に関しては俺一人の問題じゃないし?」 頭をポリポリかいて白は意味深長な発言をする。 「どういう意味だ?」 うむ? これは何か話してくれそうな気配だな。 よし、このまま聞き出してやる。 赤だって早く聞きたいに決まってる。 「誘導尋問するなら上手くやりなよ? 忘れたの? 俺、心読めるんだぜ?」 そうだった。 俺の作戦はバレバレってわけか。 さて、ただでは教えてくれそうにないが どう聞き出すかな……。 一筋縄ではいかないようだな。
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