私という人間

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私の通う高校では近隣では珍しく、工業科と普通科の両方が存在する。 工業科はほとんどが男子生徒で、一方普通科は圧倒的に女子生徒が多い。 淡い白色の外壁に囲まれた4階建ての建物…普通科塔の3階に私達二年生の教室はある。 クラスは進路別に 普通・応用・特別進学クラスの三つ。 私のクラスは『L2-A』特進クラスだ。 主に大学進学を目指したい人達が集まる場所で、『周りからは勉強ばかりの頭がいい人の集まり』という“変”なイメージが少なからずあるようだ…。 それは、今の私にはとてもじゃないけど居心地がよいとはいえなかった。 というのも 一年生の時まで一般的な進学クラスにいた私は、今年になって進路の違いからクラスが変わったからだ。 ほとんどの人が三年間同じクラスの中、クラスが変わったのは私を含め片手で楽に数えられるだけの人数。 雰囲気も環境も何もかもが違っていた。 思いだされるのは、入学当初に感じた知らない人だらけの息苦しさ…。 工業科を初めとして、就職率の高い学校である反面… 大学進学希望者はさほど多くなく、他のクラスが40人前後なのに対して私のクラスは10人と少ない。 人数の違い… せっかく仲良くなった友達との別れ… 勉強… 戸惑うことばかりで、特に特進という周りの人から見た固定的なイメージは大切な友達との間に少しずつ溝を作っていた。 もともと人見知りのある私は周囲の人と打ち解けるまでに時間がかかってしまう…。 今のクラスに早くなじまなければという焦りと、今まで築いてきたはずのモノの間で… この時の私は、なかなか理解されることのないストレスに挟まれていたのだ。
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