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……
…
『ん……』
気が付くと、僕は真っ白い空間に倒れていた。
どこ、ここ。
…僕、死んだよね?
『ええ、貴女は死にましたね。非常に立派な理由で。』
あ、兄さんを庇ったこと?
『そうかなぁ…?って、光の玉が喋ってる!?』
僕の目の前には、黄色い光を放つ珠が浮かんでいた。
きれい。綺麗だけど、なんか安っぽいかんじの光だなぁ…
『えと、唐突にすみません…私は神で、貴女を転生させようと思っているんです』
?
ああ、神ね。……神!?…え、それじゃ…僕の思考とかも読めちゃう訳!?
『はい、当たり前です』
てか…転生?なにそれ?僕、早く成仏したいんだけど…
『じょうぶつ?すみません…今は無理です』
、…なんで!?あなた神でしょ!?
『貴女はまだ死ぬ時期では無かったのです。神の話し合いで“死期ではないときに死んだ生物は、人生をやり直し、生前とは異なった世界に転生する権利が与えられる"と決められているのです』“"の部分を棒読み口調で復唱する女神の声。
というか、“神の話し合い”…神様って一人じゃなかったんだ…。
…それに僕、まだ死ぬときじゃなかったんだー…。まァ…コンクリに押し潰されて死亡なんておかしいよね…普通に考えて。
『ええ。実はですね…、誤って私がこちらの世界へ送ってしまった堕神が悪事を働いてしまいまして。確か、カヤマとか名乗ってたらしいんですが…。
でも、奴をフルボッコにして弱らせて頂き、捕まえる手間が省けました。有り難う御座いましたー』
え、あいつ神だったの!?ってかフルボッコって―…ああ、階段か。
アレは流石にやり過ぎたと思ったんだけど…感謝されちゃった。…良かったのか、な…?
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