第1局 不遇

4/6
前へ
/115ページ
次へ
再び雀荘に戻った。 マスターは電話中だったので、剛健は音を立てずに店の中に入った。 剛健はもう人のいなくなった雀荘で・・ ただ机に肘(ひじ)を突いて、麻雀牌を見つめていた。 マスターの電話声が筒がなく、店に響く。 マスター:えぇ・・では5分以内に・・えぇ・・お願いします。 ガチャ・・ マスターは事務室からレジに出てきた。 マスター:・・あ・・・・なんだ、来てたのか言ってくれよ。 マスターの口調が少し荒いのに気を取られた。 剛健:どこにかけてんだ?・・マスター。 マスター:あぁ・・宅配だよ、ちょっと小腹がすいてね、どうよ・・一緒に食ってくか? 剛健:いや、今日はもう・・。 マスター:いやいや、ちょっと頼み過ぎてね、一緒に食べてくれよ。 剛健:あ・・あぁ・・わかったよ・・。 ―――――――――――――――
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加