プロローグ

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『それではお騒がせしました、依頼の品は明日でも構いません。失礼します』   マリアのサブミッションから逃げるクラインはあろうことか仕事中の俺を盾にして逃げようとしたが、あえなく失敗。   その後30分によるサブミッションと2時間に渡る説教が鍛冶屋で行われた。   説教はいいがせめて場所は変えてほしい…なんて事はマリアの殺気を見れば自然と言えなくなる。   燃え尽きたクラインを片手に引きずりながら歩くマリアの姿はさすが騎士団長補佐と言われ…言われる?   『まったくいつもながら懲りないねぇ…』   クラインは暇があればいつもここに寄り雑談をして帰る。   それが週に3回程あり、そのうち2回がサボりなのだ。   マリアもクラインがいなくなれば最初にここに来ればほぼ確実にいるのにそれをせず俺が【騎士団長サボってます】と叫ぶまで来ないのは多少なりとも気を使っているのだろう。   そんなマリアとクラインを見て毎回思うのは羨ましい   そんな感情だった。   ………………   ………   …   『ふぅ…後はこれで終わり!』   合計93本数えてみれば結構な量だった。   外に出てみれば空は既に星で埋め尽くされ人の姿もない。   武器の受け渡しは明日朝一番にクラインとマリアが取りにくる予定になっている。   大仕事を終えた後だが日課がまだ終わっていない。   鍛冶屋裏にある庭に魔物専用武器【ギガントハンマー】が置かれてる。   これは筋力増加のためにトレーニングとして振り回していたが今となっては大事な相棒になっている
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