黒い猫と陽炎

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宿題は早めに終わらせて、後で楽になりたい自分は8月に入る頃には夏休みの宿題は既に終わっていた。 8月に入り、気温がさらに上がった12日。 部屋にいるのに、ミンミンと鳴く蝉の声がやけに耳に響いてくる。 次の日の13日。 墓参りのあと、黒猫が自分の前を横切った。 この日の気温は38°を越えていて、黒猫も大変だろうな、と目で追った記憶がある。 その先には暑さで熱しられたコンリートが蒸気を放ち、まるで蜃気楼のように漂う。 暑さで頭がやられていたのだろうな。 自分の姿がその陽炎の中に見えた瞬間、視線が空を仰ぎ、目を覚ますと自分のベットにいた。
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