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―プロローグ―
目が覚めた。今何時?時計をみた。
「10時半…。ヤバッ!」
急いで支度して家を出た。
ハァ。。。またやっちゃったよォ。
私、日立美佐(ひだち・みさ)は6年2組出席番号22番。ちなみに4月26日生まれ。
やたらと大遅刻の多いいたって普通の12歳。
ガラッっと教室のドアを開ける。
結構オバサンの担任森由子がチョークの手を止めていつもどうりのリアクション。
「日立さん、おはようございます。今日席替えしたから羽山さんの後ろね。」
うわっ!最悪だ!悪夢だ!なんで良樹の後ろなわけェ!?
…羽山良樹(はやま・らき)は私が一番嫌いな4月20日生まれの奴。
…なのだが6-2では一番のモテ男。まぁ私は眼中にないケド。まぁ、ワガママ王子なのだ。
「後ろが理輝なのがせめてもの救いだわ…。」
内川理輝(うちかわ・りき)私の喋り相手。コイツはいつも良樹にいじられている。
でも決していじめられているわけではない。なぜなら理輝はそれほど嫌がってない。ということになっているからダ。
つまりワガママ王子のオモチャになっちゃってる。誰も止めない。
だって皆何かのショーでも見るみたいに楽しんでるし。
可哀想とは思うけど先生に言ったところであのワガママ王子は屁理屈並べてながーい説教からいつも逃れるのだ。
本当にムカつく!年上なのが余計に!って言っても差は6日だけなんだけどネ。
だから私は良樹を汚い者扱いしてる。そして今日も。
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