味方なんかいない

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裕はドスドスと音を立てて黒板へ向かった。 黒板消しを取ると、勢いよく芯に向かって投げた。 ビュン―――――バフッ チョークの粉が飛び散った。 おいおい、給食中だぞ?食べてる途中なんだぞ? ホント馬鹿だよね。 頭一回検索してもらったほうがいいんじゃない? 「おい!裕!」 ん?笑の声しなかった? あっ!ヤバイ!そら笑が怒るはずだわ…。 裕が投げた黒板消しは芯には当たらず、笑の買ってもらったばっかりの新しい黒いパーカにおもいっきり突っ込んでいた。 裕君裕君。 キミ、半殺しは覚悟しなさいよ? ファッションには常に気を遣っている笑の新しい黒いパーカに粉たっぷりの黒板消しをお見舞いしちゃったんだから! そして笑から笑顔が消えた。 「おい、裕。何してくれちゃってんのぉ?!もう怒った!」 笑は下に貯まっているチョークの粉をたっぷり付けて裕の背中を真っ白にしてやった。 裕も抵抗はしたが怒った笑に勝てる訳がない。
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