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キャッシャーのところに店長がおり、「おっ、ナナちゃん、おはよー、今日もかわいーじゃん」といつものように軽く声をかけてきた。
店長はまだ30前半で、ノリはチャラいけど、仕事は出来るし顔もジャニーズみたいな中性的な作りだったから、嬢の間ではかなり人気だった。
「おはよーございますっ」
キャッシャーの前で立ち止まり、特上の笑顔を作って返す。
続いて入ってきた桃子には「お、おはよー」とアッサリ声をかけた店長はすぐに私の方に顔を向けて、「先月の売上、すごいじゃん」と言ってきた。
桃子の後ろ姿が更衣室の扉の向こうに消えたのを確認して、遠慮なく話し始める。
「すごくないですよ~。まだまだぜんぜん」
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