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「だってナナちゃん、入店して半年くらいでしょ。それでナンバー3はすごいよ」
「店長がいい席につけてくれるからですよ。店長のおかげ」
がちゃとドアが開いて、由紀恵が入ってきた。毛皮のコートがいかにも水商売で働いていることを象徴しているかのようだ。
「あっ、由紀恵さーん!おはようございますっ」
「ナナ~、おはよー」
「じゃ、店長、今日もよろしくでーす」
と店長に言うことも忘れずに、私は由紀恵と一緒に更衣室に向かう。
由紀恵はこの店のナンバー1嬢である。店に二年いるが、その前に働いていた銀座の客を根こそぎ連れてきたらしく、入店してから今日にいたるまで不動のナンバー1として君臨しているらしい。
目鼻立ちがハッキリしていて綺麗だし、接客もうまかった
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