-副任-

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怒る數那なんて珍しいからオレは恐る恐るコイツに聞いた。 「行かねぇと・・・何かされっかもしれねぇし・・・。」 そう云うとやっぱり不機嫌な顔でコイツは近づいて来て 「俺が呼んでも来なかったのにアイツだと行くんだ。・・・へぇ。幸せな奴の考えることは分かんねぇな。」 と云ってきた。 「幸せじゃねぇし。男に好かれたくもねぇし。気持ち悪い。吐きそうだ。」 すると急に數那の顔がショボンとした。 「數・・・那??」 「そうだよな。男が男を好きだなんて気持ち悪いよな。ハハ・・・。」 そう云って數那は何処かに去って行った。 どうしたんだ??アイツ。 急に気分が悪くなるなんてアイツには滅多にないのにな・・・。 「ホントに行かねぇと怒られるよな。仕方ねぇ行って教えてもらって帰ろう。」 そんな甘い考えを持っていたオレが馬鹿だった。
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