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∞.****
常に誰かの憩いの場としてあり続け、時に女子行員の溜まり場と化す社内のラウンジ。
その日、全ての仕事を終えた俺は、勤務終了時間になるまで暇つぶしをしていた。
本当は今すぐ帰りたいのだが、生憎諸事情によりまだ帰れない。
あぁ、物凄く暇だ。
最近、夜勤続きで満足に寝れていないから、せめて今日くらいはゆっくり寝たい。
だが、こういう時に限って、臨時の仕事が舞い込んでくるのだが――。
ピリリリリ
妙にタイミングよく、腰に下げた無線機が鳴った。
無線の相手は、事務室にいる俺の上司だった。
「………………」
沈黙する俺。
この時間、この情況、このタイミング。非常に嫌な予感がする。
いや、嫌な予感しかしない。
――間違いなく、これは臨時勤務の通知!!
一瞬、このまま何も見なかった事にしたい思いに駆られる。
だが、ここで無視すると後が怖いので、俺は嫌々無線に応じた。
「はい、こちら――」
[緊急の仕事だ、直ちにJ-t76エリアに出動しろ!]
。。。。。。。。。
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