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――本当なら、今頃自宅に帰りついている頃だろうな
ぼんやりとした意識の中、ふと何気ない事を思い出す。
昨日録画したお気に入りのバラエティー番組があったのに。
明日の給食は、珍しく僕の好物が出る日だったのに。
来週は、英語の小テストがあったのに。
今週末は、彼女のアキと出かける予定があったのに。
――――――。
やり残したもの、楽しみにしていた事、大切な人との約束。
これらの事柄は、本当なら訪れるはずの『日常』だった。
だけど、全てここで終わるのだ。
僕が死ぬことによって。
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