11月22日 跡部

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カレンダーを見れば わかるように 今日は11月後半だ。 いくら温かいジャンパーを 着ているからといって 寒いものは寒かった。 …でも、寒さで澄んだ空気と 冬独特の透き通り、 高くなった空。 そして、紺碧の海。 なにもかもが完璧だった。 後ろから景吾の声が聞こえた。 跡)「おい。今日が 何の日だか知ってるか?」 自)「んー…。 さっきも考えてたんだけど わかんないんだよね…。」 跡)「今日の日付は?」 自)「日付?」 ケータイを ポケットの中から出して 日付を確認する。 自)「11月22日だよ?」 跡)「**。こっち向け。」 いつの間にか 遠くで聞こえていた声が 真後ろで聞こえた。 言われた通りに 振り返るとそこには、 そこには、 視界いっぱいの紅があった。 自)「あか…?え?」 よく見てみるとそれは 沢山の真っ赤な薔薇だった。 自)「これ、どうして…!」 跡)「どうにも、今日は 『いい夫婦の日』らしくてな。 どうせならと思って。」 自)「クスクス)景吾ってば キザすぎ!」 跡)「…嫌いか?」 自)「いいえ。そんなところも 愛してますよ。」 跡)「知ってる。」 自)「すっごく嬉しい。 ありがとう!」 花束を受け取って 笑顔で言うと、 景吾は少し恥ずかしそうに 「あぁ」って言って 微笑んだ。 11月22日 いい夫婦の日 ___
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