クリスマスと 氷帝

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外は寒くて吐き出す息は白い。 かじかむ手に息をかけながら じんわりと温まる手を 擦り合わせた。 まわりは 幸せそうなカップルばかりで 少しイライラする。 私はこのクリスマス真っ只中 という季節に彼氏と別れた。 長年付き合っていて 倦怠期に突入したからか 家に遊びに行っても お互いが違うことをしてるし 私が話しかけているのに向こうは適当に答えてくる。 今さらだけど私はまだ 好きだったんだけどなぁ…。 なんてぼやいてみる。 意味はない。 もう手遅れだしね。 それが原因ということもあり 本当は休みだったバイトも 店長にお願いして仕事を 入れてもらった。 まぁ、 あんなことが無い限りやけで こんな寒い中 サンタの格好して ケーキ売るなんて仕事 好きでやらないでしょ? だから人手がいなかったらしく 店長さんが泣いて喜んでた。 今日のノルマはケーキ20個。 ちなみに 私のスマイルがいいのか もうすでに13個は売れた。 家族用に1個もらって帰ろう。 だからあとは6個。 頑張れ私。 .
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