心温まる 日吉

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日)「今日はいつもより 早起きだな…?」 自)「寒くて 目が覚めちゃったの。」 日)「そうか。 まぁ、そろそろ起きてくるな とは思ってた。」 若がソファーに座ってろ って言うから お言葉に甘えて ソファーに座って テレビをつけた。 …あ。 今日の運勢1位だ。 しばらくすると 甘い匂いが鼻腔を掠めた。 マグカップを2つ持って 若が私の隣に座った。 それと同時に 私はテレビを消した。 日)「はい。」 自)「やった。ありがと。」 私の手の中には 温かいココア。 猫舌な私を気遣って 飲みやすい温度に してくれているのが 若の優しさ。 ひとくち口に含むと甘い味が 口いっぱいに広がって 飲み込めばじんわりと体が 温かくなるのがわかった。 自)「温かい…。 いつもより 甘めに作ってくれたんだね。 美味しい。」 そう微笑むと 若も柔らかく微笑んだ。 若の肩に頭をのせて 目を閉じる。 ゆったりと流れる 休日の朝の時間。 温かくて、甘くて、愛しい。 そんな、ひととき。 心温まるココアはいかが? ___
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