頼む、もう少し落ち着いてくれ!

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「ま、カナタの言う通りね。もう知ってはいると思うけど…」 と言うと、ミソラは腰をあげた。 「ボーカルで、部長の神内ミソラでーす…」 なんとも歯切れの悪い自己紹介をして、ミソラは腰をおろす。 サキティが、苦笑いをしているが、俺は気にしない。 そのまま自己紹介をする。 「えっと、ギターの金田未来です。一応副部長です。」 教卓に寄りかかりながら、次の奴を指名する。 「じゃ、次は…タケシだな。」 タケシは、すっと立ち上がり、自己紹介をはじめた。 「ベースの一年、水口健(タケシ)です。」 短く、かつ確実な自己紹介をして、タケシは座る。 机の下ではヒュウガの足が飛んでいるだろう。 いつものタケシを知っている俺たちにしては、かなり違和感がある。 「えっと、最後は…「俺だな!」 次を指名する前に、ユウキが立ち上がる。 「ギター担当の一年、菅野(カンノ)悠毅(ユウキ)です。よろしくお願いします!」 今まで誰も言わなかったことを言う。 というか、当たり前なのだが。
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