あのな、ここはカフェじゃないぞ?

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「…………………」 俺は、部室の自分の席に広げられた惨状に唖然としていた。 「おう、カナタ!お前も座れよ!」 「………お前ら、ここをどこだと?」 俺―金田未来(カナタミライ)は、心底呆れた。 机の上にはコーヒー、紅茶、パンケーキ。 そして、一つの机を囲むように四つの椅子が置かれ、三人の男子が座っている。 まるで―そう、カフェの様だった。 「まぁ、堅いことはいいからさぁ!」 一人、席を立った皆本日向(ヒュウガ)に肩を組まれる。 が、俺はそれを振り払って説教を始める。 「お前らいい加減にしろよ!?ここはカフェじゃないぞ?そのうち廃部に…「うるさい!」 堂々と正論を述べていたはずの俺は、後ろから怒鳴られる。 「今良い所なんだから!」 「え、いや、そんな…」 後ろから怒鳴ったのは我が部―バンド部の部長―神内美空(カミウチミソラ)だ。
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