あのな、ここはカフェじゃないぞ?

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ミソラは我が部唯一の女子である代わりに、かなり理不尽である。 ―大体、自宅から自作パソコン持ち込んでまでゲームするか? 建て前は、 「自分達の曲作るとき、便利だから!」 である。 実際、文化祭の際は作っているから、顧問も文句を言えない。 「そうだよ!よっしーの声聴き逃したじゃん!」 ……前言撤回、文句を言えない立場にいる、だ。 ミソラのとなりには、いつの間にか顧問―西村早姫(サキ)がいた。 「サキティ!いつの間に…」 俺は驚きで声がでない。 「あんたが来たときからよ!」 サキティはまた画面に向かう。 二人とも、ヘッドホンをつけている。 ……何を言っても聞こえない体勢だ。 「……はぁ、とにかく、すぐ片付けろ!」 俺はそう言うと、ギターをとって椅子に腰かける。 ……誰にもバレてはいないが、動画サイトyouyou動画で、ネ申ギタリストと評される動画主は、俺である。 何て自慢はさておき、練習に入る。 曲は、俺たちが会うキッカケになった曲。 ――某バンドアニメの主題歌だ。
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