執筆と公開にあたって

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自分個人が思うに、詩というのは芸術の一種です。 「口にできない」想いを書くものではなく、「言葉にならない」想いを綴るものです。 「詩を書く」ということは、胸の奥に溜まりに溜まった「言葉にできない想い」が、ある瞬間、ふと、盃に溜まった酒がこぼれるように、溢れ出すということ。 洗練された、純粋な想いの込められたものです。 そして、「良い詩」というのは、一回黙読するだけでは理解できない場合が多い。 それは言葉が抽象的すぎるからです。 しかし、その「抽象的な言葉」こそが、言葉にならない、曖昧な、ありのままの心を表すのにちょうどいい。 「良い詩」は、何度も何度も、時には声に出して、繰り返し読むことで、漸く"理解"できるのです。 読むたびに解釈が変わることだってよくあります。 だから、「良い詩」というのは、何度読んでも、たとえ暗記してしまうほど読んだとしても、飽きないでしょう。
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