変わった娘

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『……。えんりょする。 食べたいなら、一人行けばいい……。』 私の後ろで、娘が動いた気配がし やっと、去る気になったかと思いきや あろうことか娘は、私の正面に回り込み私を見上げているではないか!! 『遠慮はいらないよ~ぉ。 いっしょに…………………………………………………。』 とっさに顔を逸らしてはみたが………。間に合わなかったようだ。 娘は、話途中で固まっている。 ダメか…っと思った瞬間 『お兄さん…!! 綺麗~~~~!! うわぁ、目の保養だぁ!!』 満面の笑みで、騒いでいる……。 『お前…は、私の顔を見ても平気なのか?』 『え~~!!、平気じゃないよ~ぉ。 女としては、ちょっと凹むよ~。 お兄さん、綺麗だもん!!』 『そっ、そうか……。 ちょっと、凹むのか…。』 『うん、綺麗~~~、いいなぁ~。 あっでもずるい~けど、綺麗~!! 世の中不公平だよね~。 でも、やっぱり綺麗だから許してしまう~。 あっ、やっぱり美人さんは得だ!』 『私は、この顔で苦労しているんだが…。』 『お兄さんは、全く大丈夫だよ~。 ある人なんか顔が綺麗すぎてね~。 顔見たら飛んでる鳥もおっこちるし じ~さん、ば~さんなんか一歩間違えなくても刺激強すぎてポックリ。試験受けたら、受験者が顔に見とれてみんな試験落っこちてね。 お前のせいだって八つ当たりされちゃうし‥。 好きな女性に、そんな綺麗な顔の横では嫁はできないって振られた挙げ句に。 その人のお友達で、すんごい俺様我が儘大王と結婚しちゃうし 今は、仮面付けて生活してるんだよ。 そしたら今度は、奇人変人って言われて とうとう名前も、奇人変人の奇人に変えちゃたんだよ~ぉ。 凄く優しくて、友達思いで仕事も真面目にするし‥その人悪くないのに!! 仮面だって、本当は着けたくないけど… 回りの人の為だろうし‥。 だから、お兄さんの苦労なんてその人に比べたら対した事ないでしょう?』
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