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『そっ、そうか……。』
突っ込み所満載だが…
私に、なんと答えろと言うんだ…。
『お兄さんは、綺麗だからちょっと変わった趣味の人に誘われたり
女の人に言い寄られたりして困る事もあるだろうけど……
あ~~!!!
お兄さん、こんな人通りの少ない林道一人で歩いてちゃダメだよ!?』
そう言うのが、早いか
娘は私の手をつかんで引っ張り歩き出しながら聞いてきた。
『お兄さん、お家どこ?送って行くから!!』
『は……?
何故に私が送ってもらわなくては行けないんだ?』
そう私が尋ねるとチラッと振り向いて
は~っとため息をついて
前を向き歩きながら
『今ね~。美人さんがいっぱい誘拐されてるんだよ!!』
『それは、女性達だろうが…お前には私が女性に見えるのか?』
『見えないよ。
たしかに、今は女の人ばっかだけど
お兄さんは、とっても綺麗だから
誘拐される男の人一号になるかも知れないでしょう?
世の中には、綺麗な男の人が好きな変態趣味なお金持ちなオジサン結構いるらしいから売られちゃうよ!!』
私は、この娘にからかわれているのだろうか?
『私は、売られるのか?』
『うん、売られちゃうね。
私が、お店にお兄さんが売ってたら
確実に、即買いするもん!!』
自信満々に答えられた。
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