6292人が本棚に入れています
本棚に追加
/360ページ
土曜日。
お昼を食べながら、デートしよう。と芦野さんに提案されて、私は頷くしかなかった。
というより、芦野さんの存在を意識すると、あの時の息づかいや、心音や、香水の香りを思い出してしまって、あたふたするばかり…
今時の中学生でもこんなコいないよ。とカンナには笑われるし…
『でも…一歩進むチャンスなんだと思うよ?』
進む…か…。
カンナに言われた言葉をふと思い出した。
そうだね。みんな男の人がそうだとは限らない。
前にカンナが言ってた“バリア”を少しずつ、緩めていけばいいんだから…
「支度しよっと。」
待ち合わせの時間よりは早く着いていたいから、支度を始めた。
.
最初のコメントを投稿しよう!