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あれよ、あれよ、という間に自分の手元にやって来て
放心状態のまま、看護師さんに取り上げられたけど、
ほんの一瞬、目が合ったんだ、
ビー玉みたいに済んだ目と。
生まれたての独特の匂い
何もかもが小さく、弱々しい。
「よろしくね、パパ。」
その感触を噛み締めるかのように
手のひらを見つめていたら、
やっと落ち着いた若葉が笑いかけてくれていた
「若葉、ありがとう。よく…頑張ったな…」
なにかが一気に押し寄せて
若葉の前でまた泣いてしまった。
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