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「ここだよ。降りよ?」
私は彼にタクシーから降りるように促した。
料金を支払って、彼の手を引いて小走りに部屋のドアの前に立つ。
「あ…散らかってるけど、上がって?」
自分のコートと彼のダウンジャケットを玄関のハンガーにかけて、エアコンを強めにかける。
「美月くん、適当に座って?今タオルと着替え持ってくるから。父のしかないけど…いい?」
「あ…イイっす。気遣わなくて…いいよ。」
年上の女の子の一人暮らしの部屋は初めて?
美月くんはキョロキョロと部屋を見渡していて、落ち着きなさそうだった。
私も寝室で、緩めの服に着替えて髪をひとまとめにして、父が泊まったときに着るスウェットとタオルを渡して、キッチンに立った。
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