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私は食べる手を止めて、ついつい高校生に見入ってしまった。
「あ、本当に気にしないで。お姉さんがあんまり美味しそうに食べるから、同じのを食べたくなっただけだから。」
テーブルに肘をついて私をジッと見つめる。
「あの~…あんまり見つめられる…と…」
高校生はハッとして、「僕はただの相席させてもらった人だから…」
と視線を逸らした。
半分くらい私が食べた頃、高校生にも同じものが同じように運ばれてきた。
熱々のグラタンを口にして。
「美味い!」
と高校生が目を見開いて言うからついつい私も、
「でしょ~?前から食べてみたかったのよ~!それでね?ここのお冷や、レモンの味がするのよ~!」
と。
ついつい同士のように話してしまった…
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