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なおみ
「…要するに、純二さんの部屋の合鍵を持ってて、信用してる人がやったってことでしょ?」
純二
「合鍵って誰にも渡してないよ」
なおみ
「じゃ、誰がしたの?大家さんがしてくれるの?」
なおみは、他にも怪しいものがないか、部屋の中に入って調べ始めた。
すると、窓の外に洗濯物が干してあるのを見つけた。なんと、その中には、女性用の下着も一緒に干されていた。
なおみは、女性用の下着を持って、純二に問いただした。
なおみ
「純二さん!これは何!?」
純二はそれを見て驚いた。自分にはまったく記憶がないし、誰のものかもわからなかった。
純二
「知らないよ。誰にも頼んでないし」
なおみ
「他にもあるかもしれない」
なおみは、今度は押入れの中やタンスの中を調べ始めた。
すると、タンスの中から避妊具が見つかった。なおみは愕然として、その場に座り込んでしまった。
そして、涙を流しながら純二に言った。
ぬ
なおみ
「…純二さん、…これはなに?」
純二も驚いていた。
純二
「なんだよ、それ。なんでこんなもんがここにあるんだよ。」
なおみ
「知らないわよ!こっちが聞きたいわよ!信じてたのに…。やっぱりエイプリルフールの話は本当だったのね」
純二
「違うって!信じてくれよ。俺、本当に何も知らないんだ」
そこへ、茜がやってきた。
茜
「ただいまぁ。あら、お客さんなの?」
純二
「き、君!…君の仕業か!いったいどういうつもりなんだ!」
茜
「だって…、あまりにも汚かったんで…」
なおみは、相手が茜だと知って驚いた。明の言った通りだった。
茜もなおみに気付き、なおみに負けじと口を挟んだ。
茜
「あなた、確か竹本さんの東京の彼女よね。私は四日市の彼女なの。こっちのことは私がお世話するから、あなたは東京へ帰りなさい」
なおみ
「…」
茜
「あなたたちが別れるのも時間の問題よね」
なおみ
「あなた、純二さんの何なの!?」
茜
「私?私は竹本さんの婚約者よ」
なおみ
「え!?…うそ」
茜
「だってこの間の夜、プロポーズされたし、その前はここで結ばれたもの」
なおみ
「純二さん!そんな人だとは思わなかった…」
純二
「違うんだって!みんな彼女の作り話なんだ」
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