活動報告0。「はじめまして。生徒会です」

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活動報告0。「はじめまして。生徒会です」

「…来てしまった」 『葦戸高校生徒会室』 そう書かれたプレートが掲げられた部屋の前に俺はたっている。 なんの為に来たか。 どっかの部活動の使い走りで部費の交渉に来たわけでも、なんかの相談に来たわけでもない。 非常に頭が痛いが…。 「…こんにちはー」 俺、時戸秀司(ときどしゅうじ)は生徒会の一員である。 ものすごい認めたくないが生徒会会計だ。 もう一度言う、本当に認めたくない。 生徒会室に入った俺が最初に目にしたのはなかなかカオスな光景だった。 生徒会室には長机が5つ『コ』の字に置いてあるのだが、先に来ていた5人が1人1つずつ占領していた。 そのうちの一つ『コ』の字のえーと…下の線の左側? めんどくさいから入って右側の手前の長机。 そこにバカでかい機械が置いてあった。 その前に座ってドライバーやら何やらを手にしている男子生徒が挨拶をしてきた。 「あー遅かったね。シュウ」 「仁…生徒会室にそんなもの持ってくるなよ…」 浅間仁(あさまじん)、幼稚園からの幼馴染。 メカオタクの一応天才。 その気になればハッキングも出来るらしい。 生徒会副会長。 「今度は何を作ってんだ?」 「盗聴器」 「はぁ!?なんてもの作っt「どーん!来るの遅いぞー!シュウ!」 「水城、シュウがおもしろい感じに曲がってたぞ。人体的にありえない感じに」 「ほんと!?」 「…おい、待て。なんで嬉しそうなんだ…」 いきなり俺にドロップキックをかましたこの女子生徒、こいつも幼馴染だ。 沢野水城(さわのみずき)、留年すれすれの明るさと元気のみが取り柄の体力馬鹿。 生徒会副議長。 「だ、大丈夫ですか?時戸先輩?」 俺の事を心配しているこいつは佐倉愛人(さくらまなと)。 生徒会唯一の1年だ。 生徒会書記。 いたって真面目な生徒なんだがとても残念なことが一つ。 「ああ…大丈夫だ。悲しいことだが慣れてる」 「あはは…」 苦笑いしている愛人がはいているのはスカート。 困ったことに愛人は女装少年なんだ。 顔が女みたいで背も小さいから初対面の人だと間違える。 …お前性別間違えたよな。
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