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準備というのは、里美の霊をここへ連れて来るのに用いる降霊術の準備である。
今回の作戦には二つの役割があり、一つは降霊術を行う、もう一つは順子を守るというもので、前者には真が後者には光鬼が務めることになっていたのだった。
光鬼の擁護対象の順子は別室で着替えてもらっているため、手持無沙汰なようで、落ち着きなくうろうろしたりこうやって降霊術の用意をしているこちらに話しかけてくる。
仕事の時の光鬼がそわそわしていることは初めてだ。
最近、自分の本心を隠しがちな彼だったため、こうして見せる仕草は今の自分にとっては嬉しかった。
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