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―――だからあの時、モヤとして現れたのではないのか。
胸に茨が絡んで締め付けて鋭く棘が食い込んだように苦しくなった。
とりあえずなにか答えなければ。
いません、と嘘をついてでもいい。
「えっと‥‥ 」
適当なことを言えばいいだけなのに二の次がでない。
答えあぐねている間に柔和な方の警官がこちらから視線を外して言葉を被せる。
「あれは確か、以前に教えていただいたブロック折り紙の作品ですよね。 あなたが作ったんです? 」
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