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それは賢二の言葉にあった、順子の花嫁姿を見ること。
その想いが里美をこの世に留まらせ、未練が悪霊となることで歪に湾曲して願いが遂げられないために花嫁に対する嫉妬や恨みの感情に変わる。
負の衝動に駆られた里美の霊はそのままに幸せに満ちた花嫁たちを殺していったのだった。
しかし、それでも彼女に罪はないと思う。
テーブル越しで肩を落としてそれを小さく刻ませ、大切な亡き人を嘆き暮れる娘と父。
もちろん、彼らにもない。
ただ、子への母の気持ちが今回の事件を偶然にも引き起こしてしまっただけ。
だから母の霊を退治することでこれ以上、大切な人が人殺しをせずに済むようになる。
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