第二話【森林に潜む鬼】

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木の幹には赤い血のような液体が染まっていた。 赤い液体を吸い幹の隙間から根元に向けて粘性を持つように垂れている。 一気に怖気が全身に走るのを感じた男は身を震わせ、一目散にその場から離れようと身を捩る。 するとべっとりと赤色が張り着いた革靴が片方だけ地面に落ちているのが目に映り固まる。 もしかして先輩の靴じゃ‥‥。 そう思わせる光景を見てしまっていた。 涙目の瞳を瞼でギュッと閉じる。
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