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「どうやら血迷ったらしいな。死ね」
男は向かってくる俺に剣を振り下ろす
「ばーか。誰がくらうかよ」
俺はその読め読めの軌道を地面を強く蹴って横に跳ぶようにかわすと
その勢いのまま相手の方を振り向く事なく全力で駆け出した
「馬鹿が。さっきも言っただろうが結界がある限り貴様が逃げるのは不可能だと」
男は俺を見送りながら余裕の表情で告げた。
「そうだな。でもよ。お前忙しいんだよな?結界がどんなものかは知らんが時間を止めてるわけじゃないんだろ?なら、逃げきってタイムアップを狙う事は出来るよな?」
俺は奴をギリギリ視界に留める所まで逃げてからふり向き、したり顔で言った
「き、貴様…」
その時、初めて男の顔が歪んだ
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