第一幕

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「うっす!おはよ」 「おはようさん」 俺は早過ぎず、かと言って遅過ぎずの時間に教室にやってくると何人かの比較的交流の深いクラスメートと挨拶をかわすとさっさと席についた。 「お、相変わらずの無難っぷりだな」 そんな俺に見るからに遊び人風(本人にはとても言えんが)のクラスメートが話かけてきた。 「俺のポリシーなんでね。君と違って極力目立つのは避けたいのさ」 俺は少しキザっぽく言ってみた。 「かあー…勿体ね!お前、ぜってぇーいいもん持ってんのにな。何せこのセンスの塊である武藤 楓(むとう かえで)様が認めてるんのによ。チョット頑張りゃ俺の次くらいにはいけんのによ…」 楓はオーバーリアクションで残念がった。
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