プロローグ

2/2
34人が本棚に入れています
本棚に追加
/62ページ
アンクの消滅とともに戦いが終わり数日、かつてグリードの復活した場所、鴻上博物館 真夜中に博物館の中には一人の白ずくめの男がいた。 「やはり、コアメダルに関するデータはとれましたが、まだすべてではないようですね」 厳重なセキュリティーを解除しながらグリード復活時にも開かれる事のなかった地下の扉がゆっくりと開かれた。 「これは……なるほど、まだ2つも」 男の視線の先にあったのは二つの石碑 それぞれ黒、オレンジのメダルが10枚ずつはめ込まれてる。 ―そう、これはコアメダルだ― 先日の戦いでほぼすべてがいわゆる、ブラックホールの中に消え消滅したが、目の前にあるそれは無事どころか一枚も欠けてない造られた当時からそのままの状態だった。 (まだこれだけのセルメダルも残していたとは……どうやって集めたのやら) 石碑の周りにはざっと一万はあるであろうセルメダルの山に感心しながら男はそれぞれの石碑から 一枚抜き取ると同時にそのメダルを一箇所に混合する 「さあ、目覚めなさい……新たな欲望の化身……グリード」 その言葉とともにセルメダルは一カ所に集中するが、やがてそれは二つに分離し別々の方向に壁を突き破り何処かへ移動した。 「完全復活はしてなさそうですね、まあ、それを狙ってましたが」 そう呟きながら男は自分の手のひらに残る二枚のメダルを見てほくそ笑んだ後その場から出て行った
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!