34人が本棚に入れています
本棚に追加
その光景に映司は目を大きく開き唖然とした。
「ぐ……グリードっ!?」
戦いの日々で数度と見てきた光景に映司は思わず叫んだ。
「――モドメラ――」
映司の背後で女性がそう呟いたのと同時に男の姿は人外のそれに変わる。
橙色の躯、頭はコブラ、上半身は亀、下半身はワニのようにデザインされていた。
「っ……アンクっ!!」
その姿に反射的に腹部にベルトを巻きつけた映司はアンクの名を呼ぶが、勿論彼は今存在せず、無意識に彼の名を呼んだ事に映司はハッとした。
「ほら、行くぞ?」
近づいて来たグリードのは回し蹴りを仕掛けるが映司は寸前で女性の手を引いてかわす。
近くに壁があったが、まるで壁はえぐられたように破壊された。
「こ、こっちっ!!」
映司は彼女の手を掴んだまま逃げるように走り出す
一方女性は映司の腹部のベルトを凝視しながらどこか驚いた表情を浮かべる。
「鬼ごっこ、パート2」
溜息をつく素振りを見せた後グリード『モドメラ』はゆっくりと2人を追っていく。
最初のコメントを投稿しよう!