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女性の手を引き映司はひたすら走る。周りに被害の出ないように人のいない海の方向に走り続ける。
20分ぐらい走り続けた所で2人は海でなく、誰もいない野球グランドについた。
「はっ……はっ……すみません、無理やり引っ張っちゃって」
荒れる呼吸を整えながら女性を見る映司だが、女性は殆ど疲れてる様子はなかった。
「大丈夫、あなたそれ……何?」
女の指差した先にあるのは映司のベルト、オーズドライバーだ。
その質問に映司は困ったように口ごもるが、やがてゆっくりと口を開く。
「えっと……変な右腕に貰った物かな……メダルでもあれば……」
苦笑いしながら最後に呟くように話す映司の過去なんて知るよしも無い女性は不思議そうに首を傾げるだけだった。
「それより早く行こう、いつ追いつかれるか……」
映司は言葉を途中で止める。
彼の視界に映ったのはホームベースの上に立つモドメラ
彼は余裕を見せながらゆっくりと2人に近づいて行く。
「ほら、遊びは終わりの時間だ……お前に用はないからどけよ」
モドメラにそう指示されても映司はどかない、むしろどくわけがないというべきか
「……ねぇ、これ使えるの?」
女性が映司の隣に立つと首を傾げながら映司の手を開き金属音が鳴る
女性の手が離れ、自分の手の上に乗った物を見て映司は驚く。
「これ……コア、メダル……?」
「私の名前はルウ、私を助けて?オーズ」
映司の気持ちを知ってか知らずか、彼女は微笑みながらウィンクをした。
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