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最初に立ち寄ったのは、本来の目的でもある洋服店。
利用者の認知度も比較的に高く、服も流行品から一般的な服まで幅広く知られており、かく言う渋谷も使っていたらしい。
…もっとも、彼がまだニューハーフではない時の話しである。
「どれにしようかな?」
「何だって良いだろうが。お洒落したいってのか?」
「女の子だもん。お洒落する年頃なんです。それに…死に装束になるかも知れないし…」
ハンガーに掛けられた服を見ながら言う聖園は、どこか寂しげな笑顔で言うと、銀は鼻で溜め息をついた。
「(そう言えばコイツ、もう親が居ないんだったな…)──‥気に入ったのがあったら、何着でも持って来い」
「え…?」
「好きなだけ買ってやるって言ってんだよ。気が変わっても良いんだな?」
「本当に?ますます吟味する必要があるじゃん」
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