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「あ、彼方!助けなさい!」 憂は、囲まれてパニクる中彼方を見付けて叫んだ。すると囲んでいた生徒達が一斉に彼方を見た。 「執事が口出しすることじゃないからそこで待ってな。」 囲んでいた1人の生徒がそう彼方に告げたが、彼方はスタスタと速歩きのような速さで近付いていった。 憂までの距離が5歩ぐらいの所で彼方は止まると怖いぐらいの微笑みで声を低くし一言だけ言った。 「私のお嬢様に何かご用ですか?」 その言葉に周りにいた生徒達は冷や汗をかきながら散っていった。憂だけは"私のお嬢様"という単語に顔を赤く固まっていた。 「お嬢様。憂お嬢様。大丈夫ですか?」 「うーい!」 彼方と遙が憂を呼ぶこと数十秒、ハッとしたように憂は戻ってきた。 .
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