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「おい、斎藤」
俺はキャッチャーマスクをしたままバッターボックスに立っている斎藤に声を掛けた。
ピッチャーマウンドからはバッティングマシンがボールを一定のリズムで出している。
それを打つ人はいない。
「なんだ、キャプテン。別に俺はキャッチャーマスクをすきでかぶってバッターボックスにはいっる訳じゃないぞ」
なにかしら理由があるんか。
「お前、いや、お前ら全員、今日なんか様子がおかしいぞ。なんか隠してるんじゃないのか?」
「ああ、チーム全員でキャプテンに隠してる事はある」
…なにこれ、集団イジメ?
つか、隠してるって事実を隠されてる俺に隠し事がある事をそう簡単に言っていいのだろうか?隠し事を隠すのは隠しとかないと隠し事にならない。ん。自分の思う事がよく分からん。
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