一回表

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「キャプテン、俺たちにだって黙秘権はあるはずだ。もうこれ以上聞かないでくれ」 斎藤は言った。まるで俺を諭すように。 「それにキャプテン、キャプテンはいつもチームをまとめてる」 まあ、お前らは全然言う事を聞かないがな。 と、思ったが口にはしなかった。 「…つまりだな、俺たちはサプライズを用意してんだ」 は? 「キャプテンだけに」 それは嬉しいな。 で、いったいどんなサプライズなんだ? 「サプライズには、俺が思うに二種類あると思うんだ」 「なんだよ?」 斎藤は熱弁、俺は相づちを入れた。村田は、うん、鼻ほじってる…。聞く気ねえな、村田のやつ。
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