本当の僕を分かってくれたのは君だけだった。

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「違う、僕は…」 そんなこと言うためにわざわざ戻ってきたんじゃない。僕も恐らく同じだと言いたかったのに。 分かってもらえない寂しさは、僕も同じなのに。 そう思いながらも、また僕はそれを言えずに、足はひとりでに動いていた。 殆どケンカ別れのように逃げ帰って来てしまった。気持ちが高ぶってぐるぐるして離れてくれない。でも、僕は嬉しくもあった。やっと痛みを、寂しさを共有できる子が現れたのだ。
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