本当の僕を分かってくれたのは君だけだった。

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「…そういえばアキちゃんは僕に言いたいことある?」 僕は、思い切って彼女に訊いてみたことがある。 「わたし、…いや、やっぱりいい」 彼女はそう言って黙秘権を行使した。僕もそれ以上は訊かなかった。…いや、彼女の後ろ姿が哀しくて訊けなかった。 僕が口ごもっているうちに季節は巡り巡って、彼女と出会ってから3度目の春を迎えようとしていた。
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